同じ毎月1万円。始めた年齢だけがちがう2人
Aさんは25歳、Bさんは35歳で、毎月1万円のつみたてを始めました。2人とも65歳まで続けます。お金は毎年3%ずつ増えると仮定します。
| Aさん | Bさん | |
|---|---|---|
| 始めた年齢 | 25歳 | 35歳 |
| つみたてた期間 | 40年 | 30年 |
| 出したお金(元本) | 480万円 | 360万円 |
| 65歳のときの金額 | 約917万円 | 約579万円 |
元本(がんぽん)は、自分で出したお金のことです。2人の元本の差は120万円。ところが65歳のときには、約338万円の差がついています。
差は、出したお金の差の約2.8倍に広がりました。この差は、どこから来たのでしょうか。
図解でしくみを見る
増えたお金にも、利息がつく
100万円を、1年に3%増えるところに置いたとします。1年後には3万円増えて、103万円になります。
2年目は、103万円に対して3%がつくので、増えるのは3万900円です。最初の100万円への3万円に、去年増えた3万円への900円が上乗せされます。この900円が「利息についた利息」です。
このように、増えたお金も元本に組み入れて、次の利息を計算するしくみを**「複利(ふくり)」**といいます。最初の元本にだけ利息がつくしくみは「単利(たんり)」です。
900円が、40年でふくらむ
最初の900円は、小さな差です。でも、利息の利息にも、また利息がつきます。これが何十年もくり返されると、増え方はどんどん大きくなります。Aさんの40年を見てみましょう。
最後の10年で増えた利息は、約219万円。最初の10年の約19万円の、およそ11倍じゃ!
AさんとBさんの差の正体
AさんがBさんより先に積み立てた、最初の10年分は120万円です。このお金は、そのあと30年間、利息を生み続けました。
65歳のとき、この120万円は約338万円になっています。これが、2人の差のすべてです。早く出したお金ほど、長い時間をかけてふくらむことができます。
ゴエン博士のたとえ話
複利は、雪だるまに似ておる。小さいうちは、転がしても少ししか雪がつかん。でも大きくなるほど、ひと転がりでつく雪も増えるんじゃ。早く転がしはじめた雪だるまほど、大きくなるわけじゃな。
雪だるまは、転がせば大きくなります。でも投資は、毎年同じ割合で増えるわけではありません。減る年もあり、増える保証もありません。
よくある誤解
期間も同じくらい効きます。毎月1万円の場合、年3%で40年続けると約917万円、年5%で30年だと約815万円。割合が低くても、長く続けたほうが多くなることがあります。
複利は「増え方のしくみ」の名前です。投資で増える割合は毎年変わり、出したお金より減ること(元本割れ)もあります。この記事の数字は、毎年3%で増え続けると仮定した計算です。
毎月5千円でも、年3%で40年続けると、増えた分は約219万円。毎月1万円を30年続けたときと、ほぼ同じです。額が小さくても、期間が長ければ増えた分は大きくなります。
自分の数字で試す
毎月の額、増える割合、始める年齢を選んでください。10年遅く始めた場合と、自動で比べます。
65歳まで続けると仮定した目安です。増える割合は毎年一定とし、税金や手数料はふくみません。将来の結果を予想・約束するものではありません。
で、自分はどうする?
- 少ない額でも、早く始めて長く続ける 複利でいちばん効くのは時間です。まずは、無理なく続けられる額から考えましょう。
- 生活費や、急な出費に備えるお金まで回さない 途中で取り崩すと、ふくらむはずだった時間も一緒になくなります。
- 借金の利息も、時間がたつほど払う合計が増える リボ払いの手数料は複利ではありませんが、残高が減らないあいだは払い続けます。残高が減りにくい借り方は、返すのを後回しにしないことが大切です。
年3%なら72÷3で約24年、年6%なら約12年で、お金がだいたい2倍になる目安じゃ。暗算で使えるから、覚えておくと便利じゃよ。
あくまで目安で、増える割合が毎年一定の場合の話です。年3%を正確に計算すると、約23.4年です。